植物から学ぶ自然療法シリーズ
第12回 ゼラニウム
― 香りが女性の暮らしに寄り添う、愛される植物 ―
いよいよ、このシリーズも最終回です。
最後にご紹介する植物は、私自身も大好きなゼラニウム。
園芸店などで「蚊取り草」という名前で販売されているゼラニウムを、見かけたことがある方もいらっしゃるのではないでしょうか。
実は、ゼラニウムにはたくさんの種類があります。
その中でも今回は、ローズのような華やかな香りが魅力のローズ・ゼラニウムを取り上げます。
女性のライフステージや心身のゆらぎに寄り添う香りとして、昔から親しまれてきた植物です。
華やかなローズのような香りの中に、葉を思わせる青々しさも感じられる、独特の魅力を持っています。
ゼラニウムってどんな植物?
「ゼラニウム」と呼ばれる植物には、園芸用・芳香用などさまざまな種類があります。
今回ご紹介するローズ・ゼラニウムは、香りのよい葉を持つフウロソウ科の植物です。
葉に触れたり、風が通り抜けたりすると、ふわっとローズを思わせる香りが広がります。
その香りは、香水や化粧品などにも利用され、ローズ・ゼラニウム精油としてアロマテラピーでも親しまれています。
花だけではなく、香りのある葉も魅力のひとつ。
植物のどの部分に魅力があるのかを知ると、いつもの植物の見え方も少し変わってきます。
女性に寄り添う香り
ローズ・ゼラニウムは、女性のライフステージや心身のゆらぎに寄り添う香りとして、昔から親しまれてきました。
甘く華やかなローズ調の香りでありながら、どこかグリーンで爽やか。
「今日は少し気持ちを整えたい」
「自分自身をいたわる時間を持ちたい」
そんな時に、そっと香りを取り入れてみたくなる植物です。
アロマテラピーでは、ローズ・ゼラニウムの精油を芳香浴やトリートメントなどに取り入れることがあります。
植物の香りは、何かを頑張るためだけではなく、忙しい毎日の中で自分に戻る時間をつくるきっかけにもなります。
私の楽しみ方
私が大好きなローズ・ゼラニウム。
実は、ハーブとしても楽しんでいます。
私はローズ・ゼラニウムをコーディアルにすることがあります。
植物の香りや風味をぎゅっと閉じ込めたコーディアルは、水や炭酸などで割って楽しむことができます。
そして、ローズ・ゼラニウムは花も楽しみのひとつ。
食用として適したものを使えば、エディブルフラワーとしてサラダに添えて、彩りを楽しむこともあります。
香りを楽しみ、飲んで楽しみ、目で楽しむ。
一つの植物から、こんなにたくさんの楽しみ方が生まれるのも、ハーブの魅力です。
🌿 でも、今年は少し残念なことが…
ローズ・ゼラニウムは、寒さが苦手な植物です。
私も大切に冬越しをしていたのですが……
今年は、残念ながら冬越しに失敗してしまい、枯らしてしまいました。
フレッシュなローズ・ゼラニウムを楽しめなかったことが、すごく残念です。
いつもそこにあることが当たり前だと思っていた植物がなくなって、改めてその存在の大きさに気づきました。
植物は、いつも私たちの思い通りに育ってくれるわけではありません。
だからこそ、元気に育ってくれている時に、その香りや姿をたくさん楽しみたい。
そして、また次の季節に元気なローズ・ゼラニウムを迎えられたらいいなと思っています。
🌿 植物をもっと知る
| 学名 | Pelargonium graveolens |
| 科名 | フウロソウ科 |
| 使用部位 | 葉・花 |
| 原産地 | 南アフリカ |
| 主な芳香成分(精油) | シトロネロール、ゲラニオール、リナロールなど |
| 暮らしでの楽しみ方 | コーディアル・エディブルフラワー・芳香浴・アロマテラピー・園芸 |
ハーブとアロマテラピー、それぞれの魅力
ローズ・ゼラニウムは、ハーブとしてもアロマテラピーとしても楽しむことができる植物です。
ハーブとしては、香りのある葉や花を暮らしに取り入れ、コーディアルや料理の彩りとして楽しむことができます。
一方、アロマテラピーでは、葉や茎から抽出される精油の華やかでグリーンな香りを楽しみます。
同じ植物でも、「飲む」「食べる」「香る」「眺める」と、楽しみ方はさまざま。
植物を一つの方法だけで捉えるのではなく、いろいろな角度から知っていくことで、植物との距離が少しずつ近くなっていきます。
🌿 ミキティのワンポイント
ローズ・ゼラニウムは、私にとって「香りを楽しむ植物」であると同時に、「育てる楽しみ」を教えてくれる植物でもあります。
今年は冬越しに失敗してしまい、フレッシュなローズ・ゼラニウムを楽しむことができませんでした。
枯れてしまった姿を見るのは、やっぱり寂しいものです。
でも、植物を育てていると、思い通りにならないこともあります。
だからこそ、元気に育ってくれた時には、その香りや花、葉の姿を思いっきり楽しみたい。
また次の季節に、元気なローズ・ゼラニウムを迎えられたらと思っています。
植物と暮らすことは、植物の時間に寄り添うこと。
前回の記事はこちら
前回は、「若返りのハーブ」とも呼ばれるローズマリーをご紹介しました。
料理やハーブティー、クラフトなど、さまざまな楽しみ方に加えて、私が毎年仕込んでいるハンガリーウォーターについてもお話ししています。
植物の香りを時間をかけて育てる楽しみも、ぜひご覧ください。
🌿 12回のシリーズを終えて
今回で「植物から学ぶ自然療法シリーズ」は、最終回となります。
ここまで、レモングラス、ハイビスカス、ローズヒップ、ペパーミント、スペアミント、カモマイル・ジャーマン、レモンバーム、レモン、タイム、ローズマリー、そして最後にゼラニウム。
葉、花、果実、果皮。
さまざまな植物と、その植物ならではの楽しみ方をご紹介してきました。
植物は、食べたり、飲んだり、香ったり、飾ったり。
同じ植物でも、楽しみ方は一つではありません。
そして植物には、一つひとつ個性があります。 育つ場所や季節によって表情が変わり、時には思い通りに育ってくれないこともあります。
それでも、植物と向き合う時間には、私たちの暮らしを豊かにしてくれる何かがあります。
植物を知ることは、自然とともに暮らすこと。
植物の香りや色、味、手触り。 五感を通して植物に触れることで、自然は少しずつ身近な存在になっていきます。
この12回のシリーズが、皆さまにとって「植物をもっと知りたい」「暮らしに取り入れてみたい」と思うきっかけになっていたら嬉しいです。
毎日のちょっとした積み重ねが
未来のこころとからだをつくります🌿
🌿 Gentilでは植物をもっと深く学べます
植物の香りを「なんとなく好き」で終わらせず、植物のことをもっと深く知りたい。
そんな方には、NARD JAPAN認定アロマ・アドバイザー講座もおすすめです。
精油の香りだけではなく、植物のプロフィールや芳香成分、ケモタイプ、使い方など、アロマテラピーを体系的に学んでいきます。
「植物を知ること」を、もう一歩深めてみませんか?
この記事を書いた人
日髙 美紀(ミキティ)
自然療法 salon & school Gentil 代表
- 作業療法士
- NARD JAPAN認定アロマ・インストラクター
- NARD JAPAN認定アロマ・セラピスト
- アロマ・フランス認定クレイテラピスト
医療・福祉の現場での経験を活かし、アロマテラピーやハーブ、クレイなどの自然療法を通して、一人ひとりの暮らしに寄り添うセルフケアをお伝えしています。
🌿 12回のシリーズを最後までお読みいただき、ありがとうございました 🌿
これからも、植物とともに暮らす小さな楽しみを
Gentilからお届けしていきます。